新型コロナウイルスの流行により、現在急速にテレワークが浸透しています。そもそもなぜテレワークと呼ぶのでしょうか。
テレワークとは「tele:離れた場所」と「work:働く」をあわせた造語です。意味合いがほぼ同じ在宅勤務やリモートワーク等を含めた総称でもあります。
また企業のテレワーク導入は、行政としても強く後押ししている制度の一つであり、自治体等によっては、新たにテレワークを導入した企業に助成金を出したりする等、世の中全体でテレワークの普及を推進している状況が伺えます。
(2021(令和3)年5月東京都内企業(従業員30人以上)テレワーク導入率:64.8% 出典:東京都)
テレワーク導入のメリット
普及が一段と進むテレワークを導入することのメリットは、まずは場所や時間に縛られない働き方が可能という点です。テレワークの場所としては、移動の手間がない自宅での実施が多くみられます。また自宅でのテレワークは、家族の育児や介護をしながら仕事をすることも可能となりますので、従業員の離職防止にも一役買うことになります。
テレワーク導入で注意したい点
一方、デメリットや注意点もあります。テレワークは場所や時間によらない反面、長時間労働や必要以上の深夜労働の温床になる恐れがあります。「そういった労働環境になっている」と会社が気づかない中で、もし仮に労災等が発生してしまうと、会社の安全配慮義務が問われます。
またセキュリティについても充分な注意が必要です。情報漏洩を未然に防ぐことは勿論のこと、万が一発生した場合の対処方法を明確にしておくことが非常に重要となります。このように、テレワークによる恩恵と労務上のリスクは表裏一体なのです。
「それではどうしたらいいのか?」と疑問がおきるかもしれません。
テレワークは特別なことではない
なにもテレワークは特別な働きかたではありません。働く場所が「会社」から「自宅等」に変わるだけであり、勤怠管理等はあくまで「会社」に出勤して仕事をする場合と同じ。と考えればよいのではないでしょうか。
しかしテレワークは急速に普及している半面、行政・企業ともまだまだ未整備な部分が多いのも現実です。課題をあげていくとキリが無いかもしれません。不安要素を全てクリアすることは至難の業です。
そのためまずは「どうやったら自社では導入できるか」という視点から考えてみるのが良いかもしれません。
信頼関係のもとでテレワークを導入する
弊所からのアドバイスとしては、会社としてテレワーク導入を推進する際には
を前提にしたほうがいい、ということです。なぜなら、テレワークは自分自身を律することができ、「この従業員にならテレワークをしてもらっても問題ない」と会社が思える、いわば双方の信頼関係が成立している人にこそ、その真価を発揮します。
「テレワーク規程にはまだまだ手をつけられていない」「テレワーク規程を作成してみたがこの内容で大丈夫だろうか」と感じているかたもいらっしゃるかもしれません。
弊所では、テレワーク規程を整備することにより、より実態に即した効果的なテレワークの実現ができるようお力添えができます。