老舗菓子店の副店長から転身。社労士としての第一歩を、この職場で

M.T
手続・給与計算担当

北海道の老舗菓子店で副店長として働いていたM.Tさん。販売職から一転、社会保険労務士事務所という専門職の世界へ飛び込んだ。入社後に社労士資格を取得し、今では手続き・給与計算の分野で多くの企業を支える存在に。
人と向き合う接客経験と、学びを重ねる誠実さを武器に、着実に信頼を積み重ねている。

北海道の販売職から、社労士の世界へ──”人を支える仕事”に惹かれて

M.Tさんのキャリアは、意外にも菓子店の販売から始まった。
「北海道の地方都市にあるお菓子屋さんで、副店長として6~7年ほど働いていました。小さなお店でしたが、パートさんやアルバイトさんのシフト管理なども任されていました」
人と接する仕事の中で、お客様の「ありがとう」にやりがいを感じていたという。
「販売の現場では、お客様からご相談を受けることも多かったんです。後日メールで感謝をいただいたりして、自分の対応で人の役に立てることが嬉しかったですね」
やがて、毎月の給与明細を見ながら、社会保険や雇用保険の仕組みに興味を持つようになった。
「自分でも仕組みを理解して、人をサポートできる仕事がしたいと思いました。社労士の仕事を知ったのはその頃です」
東京への転居を機に、社労士事務所への転職を決意。
「未経験でも挑戦できるところを探して、いくつか応募しました。面接でたくさんの方と話す中で、所内の明るい雰囲気と温かさに惹かれました」
こうして、社労士の世界で新たなキャリアを歩み始めた。

手続きから給与計算まで。着実に力を伸ばして

入社後、M.Tさんは社会保険・労働保険の手続きを中心に、給与計算など幅広い実務を担当している。
「最初は経験がなかったので、簡単な手続きから一つずつ覚えていきました。先輩が丁寧に教えてくださったおかげで、少しずつ自信がつきました」
現在は、入退社の手続きや年末調整、標準報酬月額の算定など、年間を通じて多くの企業の業務を支える。
「繁忙期は12月や6~7月ごろで、時期によっては残業も多くなります。でも、イレギュラーな案件を解決できたときの達成感は大きいですね」
最近印象に残っているのは、育児休業に関する手続きの相談だ。
「テキストにも前例が載っていなかったので、役所に何度も確認して、最終的に正しい対応をお伝えできたときはほっとしました。お客様から”助かりました”と言われると、頑張ってよかったなと思います」

チームで支え合いながら働く日々

M.Tさんが所属するのは、6名体制の手続・給与チーム。
「朝はメールを確認して、急ぎの案件がないかをチェックします。9時の朝ミーティングでチーム全体の業務を共有し、抱えている仕事が多い人がいれば分担し合います」
このチームワークが、安定したサービスを支える基盤になっている。
「担当制ではないので、誰かが急に休んでも周りがフォローできる体制です。協力し合うのが自然にできている職場だと思います」
昼食後も集中して業務を進め、繁忙期以外は定時で帰ることも多い。
「忙しいときも、声を掛け合って乗り越えています。お互いに”ありがとう”が飛び交う職場です」

資格取得を経て見えた”プロとしての責任”

入社後、仕事をしながら社労士資格を取得した。
「勉強は大変でしたが、実務と結びつけて考えられたのが良かったです。資格を取ったことで、自分の発言や判断に対する責任をより意識するようになりました」
登録はまだだが、資格を生かして日々の業務にあたっている。
「お客様に説明するときも、根拠を持ってお伝えできるようになりました」
普段から心がけているのは、「お客様の立場に立って考える」こと。
「自分が全く知識のない立場だったら、どんな説明が欲しいかを考えます。聞かれたことだけを答えるのではなく、そこから一歩踏み込んでお伝えするようにしています」

休日は”畑仕事”でリフレッシュ

休日の過ごし方を尋ねると、「家庭菜園をやっているんです。市民農園を借りていて、週末は畑に行くのが楽しみです」とのこと。当選倍率の高い抽選を突破して手に入れた13㎡の区画だ。
「大根や白菜、ほうれん草を育てています。夏はナスやトマト、枝豆など。今年は雨が少なくて収穫は大変でしたが、野菜が育つのを見ると嬉しくなります」
畑仕事は、仕事との良いバランスになっているという。
「自然と触れると気持ちが切り替わりますし、土を触っていると小さな悩みがどうでもよくなるんです」

自分から動けば、どんどん成長できる職場

M.Tさんは、自身の経験を踏まえてこう語る。
「この事務所は本当に気さくな人が多く、未経験の私にも丁寧に教えてくださいました。やる気があれば、社歴に関係なく挑戦させてもらえる環境です」
これから入社を考える人へのエールをお願いすると、「自分から動ける人にとっては楽しい職場だと思います。やりたいことがあれば、どんどんチャレンジしてほしいです」と語ってくれた。
販売職から社労士へ。新しい環境の中で一歩ずつ積み重ねてきた努力が、いま確かな信頼へとつながっている。